台湾IT訪問記

台湾IT訪問記 (2009年 6月 3日~ 7日)

【特別レポート】台湾 ’09

 今回の台湾訪問は、社団法人徳島県情報産業協会が主催し、四国内の企業で結成した訪問団の一員として参加した視察旅行によるものだ。
この視察の主な目的は、世界最大級のコンピュータ見本市 「 COMPUTEX TAIPEI 2009 」 の見学と台湾企業や参加者同士の交流を通じ、ビジネス上の連携や新たなビジネスチャンスのきっかけをつくることである。

 全ての手配も整い、後は出発を待つだけという 1週間前になってエバー航空の利用予定便が欠航との連絡が入り、急遽日本航空に手続きを変更、更に大阪で流行し始めた新型インフルエンザの影響で現地企業訪問を自粛した方がよいだろうとの意見もあり、事業内容や旅程の変更など出発までゴタゴタ続きであった。
3月の時点で航空機・ホテル共に確保が難しいと聞いていたが、結局航空機は行きも帰りもかなりの空席があり、相当数のキャンセルが出ているなと感じた。実際、会場でも日本人や欧米人は少なく、それでも会場内は、活気が満ち溢れていてIT大国台湾の底力をまざまざと見せ付けられた。

6月3日

 午前9時、関西国際空港に全員が無事集合すると名刺交換、出国手続きの後、日本航空機にて定刻通り午前10時30分に離陸し、一路台北桃園国際空港へ。 3時間のフライトで台北に到着、現地ガイドと合流して専用バスで台北市内へ。この日は、見本市見学の予定がなく忠烈祠で衛兵の交代儀式と故宮博物館を見学。故宮博物館は4度目だが、館内は改装されてすっきりとしていた。展示品は数点を除き、毎回違うため飽きることがない。午後6時には、ホテル(レオフーというホテルで日本人が泊まる最低限のホテル)にチェックイン。少し休憩の後、台北コンピュータ協会(TCA) の吉村さんに手配を頂いた懇親会会場のレストランでNPO法人アジアITビジネス研究会の施宛宜(アイリーン)さんを交え、翌日見学する「COMPUTEX TAIPEI 2009」の概要説明や見所のレクチャーを受け、その後は参加者同士の懇親会となった。隣のテーブルには、ジャパンブースに出展している一般財団法人VCCI 協会の長沢専務理事さんらのグループもおいでになり、翌々日にはブースを表敬訪問した。

6月4日

 午前10時に南港会場正面入口でTCAの吉村さん、中華民国対外貿易発展協会の李哲賢プロジェクトマネージャーと合流、入館証を受取り、会場内へ。この会場には、Components & Parts、Storage、Computer、海外・中国企業ブースなどがあった。又、BestChoice、Excellence、Design & Innovationのエリアもあり、大変見やすかった。午後 5時に会場を後にし、ホテルへ帰ると今夜の懇親会会場があるホテル11階のレストランへ。吉村さんと施宛宜(アイリーン)さんに施文正さん(TCA)、大貫菜穂子さん(微星科技股有限公司(MSI))、陳桂珠さん(東利國際有限公司台湾分公司(eastprofit))が加わり、この日の感想や台湾企業の皆さんとの意見交換などで賑やかな交流会となった。

6月5日

 この日の会場は、世界貿易センター会場。午前10時に会場近くのハイアットホテルロビーで吉村さんと待ち合わせて会場内へ。第 1ホールには、WiMAX & Communication Products、周辺機器やアクセサリ、Computrend、デジタルサイネージ、セキュリティ、グリーンITなどが、第3ホールには、ディスプレイやデジタルエンタテーメントプロダクトなどが展示されていた。午後 4時には、会場を後にし、台北の秋葉原と呼ばれている光華商場を見学、懇親会までの時間で蒋介石を記念した中正紀念堂を見学した後、懇親会会場のレストランへ。ガイドブックの最初に必ず紹介されている「ディンタイフォン」のすぐ近くにあり、台北で 2番目(?)においしい小龍包の店「KaoChi」が、この日の懇親会会場。ここでは、吉村さんと施宛宜(アイリーン)さんに加え、日本からのコンサルタントや大学の教授、大手企業の幹部など 4名と交流、まさに日日交流が行われた。早速、この中の 1人を四国にお呼びしてビジネスマッチングをと考えている。食事の後は、台北の名物「士林夜市」の見学に出かけ、スイーツなどをいただいた。

6月6日

 この日は終日、観光としていたので全員が高雄日帰り観光へ。午前9時、台北駅発の新幹線に乗り90分で高雄に到着。ガイドの話によると台湾新幹線は、USA・フランス・日本の国際連合新幹線で日本は車両を担当したようだ。切符の自動販売機やATMで利用者がいない時は、CMが流れていたが日本では難しいだろう。高雄では、蓮池潭で竜虎の 7重の塔をくぐり、これまでの悪行の数々をお祓いした後、高雄港や市内が一望できる寿山公園へ。頂上のレストランは、日本の屋外 ビアホールのようで若者たちのデートスポットになっているようだ。昼食は、中信大飯店の飲茶であったが、やはりツアーに組み込まれている食事はお勧めできない。澄清湖は、中国杭州の西湖をモデルにした人造湖で、ジグザグに曲がった九曲橋が見所だ。再び新幹線で台北に帰った後、定番のコピー商品の店へ行ったが、外部を見張る監視カメラが10台位あり、コピーの出来映えより当局の手入れに対する対策に感心した。夕食は前日知合いとなった台北での駐在が長いという人に案内していただき、庶民の店に連れて行ってもらった。この辺は、日本人が多く住んでいるらしく、みやげ物を買うために入ったスーパーには、日本製品がかなりあった。

6月7日

 午前 4時30分、モーニングコールで起床。午前 5時45分にホテルを出て空港へ。ところが、日本航空の搭乗予定便が欠航。急遽同時刻の中華航空に変更し、無事関西国際空港へ到着。到着後に見たテレビのニュースによると前日の日本航空機の最終便でライターが原因の客室火災があったとか。この便で帰る予定だったので、何だか命拾いしたような。前日に燃えてくれてよかったよ。しかし、残念ながら帰りの機内で買い物する予定が出来ず、ガッカリ。入国手続きが終わった後、 5日間に渡る旅行で、すっかり仲良くなった皆さん方と松山で成果報告会と打ち上げ、台湾で知合ったコンサルタントのセミナーを開催することを約束して解散。お疲れさんでした。

外山 邦夫

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